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今回は、国の住宅政策にかかるちょっと真面目なお話になります。

 新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言の中、開催されたオリンピック・パラリンピックでニッポンのアスリート達が凄まじい活躍でメダルラッシュでしたね!

   厳しい環境の中でも、我慢しながら耐えて自分自身に磨きをかける、厳しい環境を敢えて自分への試練と捉え、頑張り抜いた選手が次々と金メダルを獲得してると感じました。

ワクチン接種は進んでも、感染拡大がなかなか収束しませんね!
 
世界中が収束するまでは、残念ですが、まだしばらくかかりそうですね!

 当会でもそんな中、高齢なメンバーもようやくオンラインの会議や研修にも慣れ、先月あたりから、アスリ-トと同じように自分自身に磨きをかけるため、頻繁に全国的な研修を開催できるようになりました。


 さて、今年の4月施行された小規模な住宅にかかる建築物省エネ法ですが、ちょっとホッとしています。一昨年2019年あたりから、今のような形になることは発表されていましたが、どんな手続きになるか不安もありました。
 
 冨田辰雄環境工学博士は晩年、2007年シックハウス法は制定され、省エネ基準が厳しくなるにつれ、小規模な住宅がどんな規制になるのか、このことを憂いてたくさんの本を書かれました。

「近代化住宅は不健康住宅」「高気密住宅の功罪」「シックハウスは魔物の住む魔障住宅」
などです。

 2010年冨田先生が逝去されて、その後の動きを注視ながら、そのための勉強会も始まりました。

 建築士会連合会他数団体も、伝統的な工法でつくる日本古来の自然と一体化した日本の住まいが作れなくなっては、日本人の文化そのものがなくなると反対していました。

 当会では、冨田先生の教え「住まいは家族にとって中心的な生活環境で、家族の運命も左右する。」

つまり、「日本人の精神も変えてしまう」


たとえば、「自然を阻害した、家中同じあまい環境ばかりでは自然に感謝して生活することや我慢強い精神は培われにくい」

ということを会員一同再確認
していました。

 その後も今まで通り、自信をもって、「住まいのあり方」「正しい住宅観」を啓蒙普及する活動を、40年間変わらない内容で、セミナ-や家族単位のホ-ミ-教室を開催して伝えています。
 
 2014年から2015年にかけて、改正の第一次答申が出されてから、当会でも2度のパブリックコメントを提出して、ただ単に住宅の省エネ性能だけで縛る法律には反対しました。
パブコメ①募集20141218-1-1200

提出した1回目パブリックコメントの実際の文面です。
お読みいただければ幸いです。
パブコメ①募集20141218-2-900
2枚目です。
パブコメ①募集20141218-3-900
 1回目は、2014年12月18日から1月6日締め切りという、年末年始の過酷な時期にあえてしたという感ありますが、多くの意見が寄せられていたのを思い出します。

その後答申の修正版について2回目のパブコメ提出は同年の秋でした。
パブコメ②提出2015.11
 色んな意見がありながら、中規模な住宅(300㎡以上)までは規制がかかり2019年から施行


 最終的に、2019年から小規模な住宅(300㎡未満)は、省エネ性能を施主に説明する義務が課せられることで済むことになり発表され、2018年改正の省エネ基準をクリアしているかしていないかを計算はして、必ず説明をする。ということで、2021年4月から施行しています。
 
 クリアしていない場合は、どうすればクリアするかを説明するということです。施主はクリアしていなくても建築することは可能ですが、そのことを、書面で残す義務(設計図書の保存義務)を課すというわけです。

 国もすべての住宅に縛りをかけることは断念してますが、実際には省エネ基準をクリアするように誘導する取引する際や補助制度除外など、別な基準を設けてはいますね!

 最後に、地球規模での気候変動温暖化に対する、エネルギ-政策は、水素発電など別な方向で盛んになってきたので、国の政策を見てみたら、こんなパブコメが出てました。
Govパブリック・コメント1200

内容は次の通りですが、基本計画案を見ると、126ペ-ジもありましたが、
使うエネルギ-についての計画で、産業部門-建設物等についてもその性能にはほとんど触れず
菅総理が宣言した2050年カ-ボンニュ-トラルについての施策に向けてのエネルギ-政策の内容でした。
第6次エネルギ-基本計画策定について900

これも、ホッとしてます!